高額な慰謝料請求になりうる場合
不倫がバレてしまい慰謝料を請求された時、その額を見て驚く人もいます。裏切った行為に対する金額となり、相手から高い慰謝料が請求されるケースも少なくありません。
しかし、高額な慰謝料である程、支払うことが困難となってしまいます。
生活に支障が出てしまう、一括では支払うことができないなど、悩むことが多いでしょうが、不倫をしたことでの慰謝料が減額できる可能性もあります。
そこで、慰謝料が高額になるケースと減額になるケースをご紹介し、支払えない場合の対処法も見ていきましょう。
不倫慰謝料が高額になるケース
まずは、慰謝料が高額になってしまうケースを解説していきます。
結婚生活の状況
不倫が発覚する前の結婚生活は慰謝料の額にも影響があります。特に問題もなく過ごしていた場合は、不倫によって家庭が崩壊してしまうと考えられるため、慰謝料の額も上がってしまいます。
婚姻期間
婚姻期間が長ければ長い程、不倫された側もダメージを負うので慰謝料も増額してしまうでしょう。離婚をしてしまった場合もその後の生活に影響を与えるため、慰謝料にも影響があります。
精神的苦痛
慰謝料は精神的な苦痛に対して払います。そのため、被害者の苦痛が大きければ大きい程、慰謝料もアップしてしまうのです。うつ病やパニック障害といった病気を引き起こしてしまい、不倫が原因だと証明されたら慰謝料も増額します。
子どもがいる
夫婦間に子どもがいて不倫が発覚した場合、子どもに影響を与えてしまうので慰謝料も増えます。
悪質性がある
不倫に悪質性があれば慰謝料の額も増加します。
不倫を何度も繰り返す、証拠があるにも関わらず否定を繰り返す、慰謝料の要求を行っても無視をし続ける、といった行為は慰謝料アップの対象です。
不倫相手について
不倫相手の状況も慰謝料に関係しています。
不倫相手が既婚者と分かりながら関係を続けていたのであれば、増額の対象です。
不倫相手との間に子どもがいる場合も、精神的苦痛が大きくなる要素のひとつなので、慰謝料の額に影響を与えるでしょう。
不倫慰謝料が減額になるケース
次に、慰謝料が減額になるケースを解説します。
夫婦仲が良くない
不倫をする前から夫婦仲が悪い、破綻していた場合は慰謝料を減らせる可能性があります。
離婚を視野に入れて別居をしていた場合も減額の対象となるでしょう。
不倫していた期間が短い
不倫をしていても、期間が短かった時には慰謝料を減らしてもらえる可能性があります。
また、肉体関係になった回数が少ない場合も同様に減額できると考えられます。
肉体関係がなかった
不倫は、そもそも肉体関係のある場合に認められます。
そのため、食事をしただけ、手をつないだだけといった行為であれば、慰謝料が発生しないこともあるのです。
既婚者という事実を知らなかった
不倫をした相手が既婚者だと隠して関係を持っているケースも多いです。
その場合、被害者から慰謝料を請求されても過失がないとみなされて慰謝料を支払わなくても良い可能性があります。
不倫をしてから期間が経っている
不倫の慰謝料請求には時効があります。
不倫がバレてから3年以上経過していれば、時効が認められるケースもあるのです。
上記のようなケースであれば、慰謝料を減額できる可能性があります。
ただし、収入や状況によっては減額できないこともあるので注意してください。
慰謝料が支払えない時はどうしたら良い?
慰謝料を請求されても支払えないために頭を悩ませる人もいます。
そんな時には、上記を参考にして減額できるか検討することになります。
不倫の慰謝料は50万円~500万円が相場と言われています。
差があることに不安を感じる人もいるでしょうが、夫婦関係の継続や離婚をするといった条件によって慰謝料に違いがあるのです。
- ・不倫後も夫婦関係を続ける:50万円~100万円
- ・不倫後に別居:100万円~200万円
- ・不倫後に離婚:150万円~500万円
といった額となり、相場よりも明らかに高い場合には減額できる見込みがあるでしょう。
減額を申し出る場合の方法としては、直接話し合うことも可能ですが、相手によっては会うことを拒否される可能性もあります。
内容証明郵便で慰謝料が請求された場合には、同じ方法で減額を要求する通知書を送ることも可能です。
書面でやり取りを継続して示談を目指すことができるので期間はかかりますが、検討してみましょう。
また、慰謝料の額によってはどうしても支払いができないケースもあるでしょう。
資金が用意できないのであれば、金融機関や知人などに借りて支払うことも可能でしょうが、どうしても用意できない場合は実状をしっかりと説明し、理解してもらえるよう努力をしてみましょう。
相手によっては減額を認めてくれる、分割払いを認めてくれる可能性があります。
誠実な対応が何よりも大切です。
弁護士に相談することが望ましい
慰謝料が請求されたことでよくある失敗例として自分で全て対応を行うことが挙げられます。
誰かに話すことが恥ずかしい、自分で対処できると思っていても、高額な慰謝料をそのまま支払ってしまうケースは多いのです。
中には仕事を失ってしまう人や両親にバラすと脅される人もおり、精神的な苦痛によってストレスを抱えてしまう人もいます。
その結果、例え高額な慰謝料でも支払ってすぐに終わらせてしまいたい、と思うのです。
しかし、弁護士に相談をすれば慰謝料を免除にすることや減額にすることが可能かもしれません。
内容証明の資料作成や送付などの手間となる作業もすべて任せることができ、ストレスとなる相手との交渉も代わりに行ってくれるので安心でしょう。
一人で抱え込まないことが大切です。
まとめ
離婚慰謝料に関する問題は複数あります。当事者だけで終わらせようとすれば時間もかかり、精神的な負担も大きいです。
しかし、弁護士に相談すれば相手が感情的になったとしても交渉を任せられ、慰謝料の免除や減額となる見込みもあります。高い慰謝料を要求されたのであれば、弁護士に相談をして解決してもらうことも検討してみましょう。