不倫問題は誰に相談すべき?不倫問題の相談先や対処法を解説

不倫問題は誰に相談すべき?不倫問題の相談先や対処法を解説

「配偶者が不倫しているかもしれない」「不倫していることを知ってしまった」といった不倫問題が起こった場合、あなたは誰に相談しますか?
親や友人には話しにくい内容なので、一人で悩みを抱えてしまうというケースも多いでしょう。
 
しかし、不倫問題について相談できる専門家は複数存在し、専門家に相談することで適切に対処しやすくなります。
そこで今回は、不倫問題の相談先についてご紹介します。
不倫問題で生じやすいトラブルの内容ごとに相談できる相談先や対応内容もご紹介しているので、参考にしてください。
 

不倫問題は身近な人に相談すべきではない?

 
配偶者の不倫が発覚した場合や、不倫疑惑がある場合、怒りや悲しみなどさまざまな感情が入り交じり、精神的に不安定になってしまうこともあるでしょう。
ただ話を聞いて欲しいというのであれば、両親や友人など身近な人に相談してもよいかもしれません。
しかし、身近な人に相談してしまうと、その相談した相手から配偶者の耳に「不倫がばれている」「不倫を疑われている」といった内容が入ってしまう恐れがあります。
そうすると、不倫関係を清算したり証拠を隠したりして「不倫していない」と言い張るかもしれません。
身近な人には最も気軽に相談しやすいですが、配偶者の耳にも相談内容が届いてしまうかもしれないという点を知っておきましょう。
 

不倫問題で悩んでいるときに相談できる相談先

 
不倫問題を相談したいと考えていても、相談先が分からないという方も多いでしょう。
不倫問題の相談先には、「法律関係の相談窓口」「司法書士事務所」「探偵・興信所」「カウンセラー」が挙げられます。
それぞれどのような相談先なのかご紹介していきます。
 

1.法律関係の相談窓口

 
不倫問題が起こった場合、慰謝料や離婚など法的対応を行うことができます。
こうした法的対応を含めて相談できる相談先が、法律関係の相談窓口です。
法律関係の相談窓口にはさまざまなものがあります。
 

①各弁護士事務所

 
弁護士事務所では不倫問題をはじめとしたさまざまな法律相談を受け付けており、初回無料や24時間受付に対応する事務所もあります。
基本的に初回は相談のみで話を聞いてもらうことができ、不倫問題であれば状況を説明することで法的に行える対処法などのアドバイスを得られます。
その後、見積もりなどを出してもらって依頼するかどうか検討することができます。
弁護士事務所ごとに料金や得意な分野などは異なるため、相談前に事務所の実績などを確認しておきましょう。
 

②法テラス(日本司法支援センター)

 
法テラスとは、法務省が管轄する法的トラブルの解決に必要な情報や相談先を教えてくれる機関です。
電話やメールでも相談することができ、どのように法的対処すればいいのか分からない時に利用できます。
また、法テラスでは経済的に余裕がない方には弁護士の無料相談や、弁護士費用の建て替えを行っています。
ただし、法テラスでは自分で弁護士を選ぶことができないため、不倫問題に注力している弁護士に相談できるとは限りません。
 

③自治体の無料法律相談

 
各自治体では、市民が法律相談できるように相談窓口を設けている場合があります。
基本的に相談は無料で行うことができることが多いですが、運用内容は自治体ごとに違いがあるので、住まいの地域の役所のホームページで確認してみてください。
自治体の法律相談で相談した場合も自分で弁護士を選ぶことはできません。
 

④弁護士会の法律相談センター

 
弁護士と弁護士法人が会員となって運営されている弁護士会にも法律相談センターが存在します。
有料相談になることが多いですが、場合によっては無料相談を実施しているケースもあるようです。
弁護士会によっては所属する弁護士事務所や弁護士を紹介してもらえます。
 

2.司法書士事務所

 
不倫の慰謝料や離婚について相談したい場合、司法書士に相談することもできます。
司法書士と弁護士が同じ法律家であると考える方もいるかもしれませんが、それぞれ異なる資格を持つ職業です。
司法書士の場合、慰謝料や離婚における書面作成に関する相談を行うことができます。
また、認定司法書士ならば140万円までの慰謝料請求の交渉や訴訟を任せることも可能です。
しかし、弁護士よりも代理権の制限が大きいため、相談内容によっては対応してもらえないことがあります。
 

3.探偵・興信所

 
「不倫しているかもしれない」「不倫しているけれど証拠が掴めない」といった悩みを抱えている場合であれば、探偵や興信所への相談・依頼がおすすめです。
なぜならば、探偵や興信所に相談すれば不倫の証拠を押さえることが期待できるからです。
不倫の証拠があれば、慰謝料や離婚請求を有利に進められます。
ただし、探偵や興信所は事務所ごとに料金形態や注力している分野が異なります。
そのため、複数の事務所に相談して見積もりを出してもらったり話を聞いたりしてから依頼を検討するようにしましょう。
 

4.夫婦カウンセラー

 
法的なこと以外で不倫問題を専門家へ相談したいという場合、夫婦カウンセラーに相談するという選択肢があります。
夫婦カウンセラーでは、夫婦の不倫や離婚問題だけではなく、夫婦関係の修復など幅広い夫婦のトラブルについて相談することができます。
話を聞いてもらうだけではなく、これからどうすべきか対処法について考えることや、客観的に自分の状況を見つめ直すことができるようになることが期待できます。
 

不倫問題で生じやすいトラブル内容

 
不倫問題を専門家へ相談する前に、どのようなことを相談したいのか考えておく必要があります。
不倫問題で生じやすいトラブル内容について知っておき、ご自身が相談すべき内容についても検討してみてください。
 

1.慰謝料請求

 
配偶者が不倫をした場合、配偶者と不倫相手に対して慰謝料を請求することができます。
まず、どのように慰謝料を請求すればいいのか分からないという方が多いため、慰謝料請求に必要な準備や慰謝料の金額に関する悩みを相談したいという方も多いでしょう。
また、慰謝料請求をしても相手が支払いを拒否したり無視したりすることもあれば、金額で話の折り合いがつかずにトラブルになってしまうというようなケースもあります。
 

3.離婚請求

 
不倫が原因で離婚したい場合には、離婚請求を行うことができます。
協議で相手が離婚や離婚条件に合意すればスムーズに離婚を成立させられますが、離婚の拒否や離婚条件が折り合わないことでトラブルになってしまうケースもあります。
協議で離婚や離婚条件の合意が得られない場合、調停や裁判へ発展することになります。
 

2.夫婦関係の修復

 
不倫が発覚したものの離婚しない場合には、夫婦関係の修復を目指すことになります。
しかし、破綻していた夫婦関係の修復は簡単ではなく、どのように関係を修復していくべきか悩んでしまう方も多いでしょう。
また、夫婦関係の修復にあたって不倫の再犯防止のために誓約書を作成したいと考える方も少なくありません。
 

不倫問題の悩み別、相談先と対応できる内容

 
不倫問題は相談したいトラブル内容によって相談できる相談先が異なります。
また、相談先によって対応できる内容も異なるため、悩み別に相談先を検討すべきだといえます。
不倫問題の悩み別に相談できる相談先と、相談先で対応できる内容についてご紹介します。
 

1.慰謝料を請求したい・請求された

 
不倫の慰謝料を請求したい、または請求された場合に相談できる相談先は「法律関係の相談窓口」「司法書士事務所」「探偵・興信所」です。
それぞれの相談先で行える対応は次の通りになります。
 

①法律関係の相談窓口

 
不倫の慰謝料問題に関する相談は、法律関係の相談窓口ならば幅広い対応をしてもらうことができます。
そもそも慰謝料請求の対象なのかどうか判断してもらうこともできますし、状況に応じた適正な慰謝料の金額も知ることができます。
また、慰謝料請求に向けた証拠集めについてのアドバイスも得られます。
依頼をすれば慰謝料請求の交渉や書面作成などを任せることができ、裁判へ発展した際にもそのまま対応してもらうことが可能です。
 

②司法書士事務所

 
司法書士事務所では、慰謝料請求や慰謝料の示談後の書面作成に関する相談を行うことができます。
弁護士と違って交渉や訴訟を代理人として行うことはできません。
ただし、認定司法書士の場合のみ140万円までの慰謝料請求の交渉や訴訟を行うことができます。
 

③探偵・興信所

 
不倫の慰謝料を請求するには、不倫を立証できるような証拠が必要です。
不倫の証拠がない場合や、ご自身で証拠集めをすることが難しい場合、探偵や興信所に依頼することで不倫を立証できる証拠の獲得が期待できます。
探偵や興信所の調査報告書は、裁判でも証拠として提出することが可能です。
また、不倫相手の情報が分からずに慰謝料請求できないという場合も、依頼することで不倫相手を突き止めることができる可能性が高まります。
 

2.離婚をしたい

 
不倫が原因で離婚問題に発展した場合、財産分与や養育費などの金銭問題や親権争いなどさまざまなトラブルが生じる可能性があります。
こうした離婚問題は、「法律関係の相談窓口」「司法書士事務所」に相談することができます。
 

①法律関係の相談窓口

 
法律関係の相談窓口では、離婚における財産分与や養育費などの算出や、親権争いに関する法的なアドバイスを相談することができます。
また、離婚請求や離婚条件に相手が合意してくれない場合、弁護士に依頼すれば代理人として交渉を行ってもらうことができるため、精神的な負担も軽減されるでしょう。
調停や裁判を行う場合も手続きや出廷を任せることができ、味方として心強いサポートが受けられます。
 

②司法書士事務所

 
離婚請求や離婚契約などの書面作成を依頼することができます。
ただし、離婚請求や離婚契約の内容に関する協議へのアドバイスや代理人としての交渉は依頼できないため、ご自身で配偶者と協議してから依頼することになります。
 

3.夫婦関係を修復したい

 
夫婦関係を修復するために第三者のサポートを受けることができます。
夫婦関係の修復に関する相談ができるのは、「法律関係の相談窓口」もしくは「夫婦カウンセラー」になります。
 

①法律関係の相談窓口

 
夫婦関係の修復を弁護士に相談して対処できることがあるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。
まず、夫婦関係の修復の際に「誓約書」を作成する場合の相談を行うことが可能ですし、依頼すれば書面の作成も行ってもらえます。
また、夫婦だけで関係修復が難しい場合には「夫婦関係調整調停」を申し立てる手続きをサポートしてもらうことも可能です。
 

②夫婦カウンセラー

 
当事者同士では話し合いが難しい場合や、どのように関係修復をすればいいのか分からない場合、夫婦カウンセラー相談するという選択肢があります。
第三者が介入することで話し合いが行いやすくなるケースもありますし、客観的に状況を見直すことができます。
また、当事者だけでは気付けない専門家からのアドバイスなども得られるでしょう。
 

相談する前に準備しておくべきこと

 
不倫問題の相談を行う前には、相談準備をしておくことでより充実した相談を行いやすくなります。
相談した後に「こうしておけば良かった」「思っていたことが聞けなかった」といった後悔が起こらないように次の準備をしておきましょう。
 

1.どこに相談するか決める

 
ご紹介したように不倫問題はさまざまな相談先へ相談することができます。
具体的にどのような相談をしたいのか考え、どこに相談するのか決めましょう。
まずは相談から始めることが大切なので、無料相談があるような相談先がおすすめと言えます。
実際に依頼することになれば費用が発生することになるため、まずは無料相談で相談先の様子を見て検討してみてください。
 

2.相談したい内容や聞きたいことをまとめておく

 
相談する前には、相談したい内容や聞きたいことをまとめておきましょう。
実際に相談すると感情的になってしまったり頭が真っ白になってしまったりして、相談したい内容や聞きたいことを忘れてしまうようなケースがあります。
メモに箇条書きするなどしてまとめておけば、相談したい内容をしっかり相談できます。
 

3.証拠や資料があれば準備する

 
不倫問題を相談する際には、証拠や資料を準備しておけばより具体的な相談がしやすくなります。
証拠や資料を見て相談先が状況を判断しやすくなりますし、証拠の有効性なども確認してもらえるでしょう。
また、離婚する場合には財産目録などの資料があれば、財産分与や養育費など金銭面の相談が具体的に行いやすくなります。
 

まとめ

 
今回は、不倫問題の相談窓口についてご紹介しました。
不倫問題を一人で抱えることは精神的に辛いものであり、時間が経つほどトラブルが大きくなってしまうようなケースもあります。
一人で悩まずに、まずはご紹介した相談窓口へ相談することを検討してみてください。
弁護士に相談すれば法的な観点からアドバイスをもらうことができ、今後どのようにすべきか見通しを立てやすくなるでしょう。
依頼をすれば交渉や手続きを全て任せることができるため、不倫問題の早期解決や円満解決を期待することができます。

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