慰謝料請求したいけれど相手の住所がわからない場合はどうすべき?対処法や請求方法をご紹介

慰謝料請求したいけれど相手の住所がわからない場合はどうすべき?対処法や請求方法をご紹介

不法行為に対する慰謝料を請求したいと考えたものの、相手の住所が分からないというようなケースもあるでしょう。
とくに「配偶者が不倫をしていたので不倫相手に慰謝料を請求したい」「既婚者なのに独身と偽った相手と交際していた」といった場合、相手の住所が分からないケースが多いです。
相手の住所が分からない場合にはどのように対処すべきなのでしょうか?
 
今回は、慰謝料請求したい相手の住所が分からない場合の対処法について解説します。

 

慰謝料請求に請求相手の住所が必要になる理由

 
慰謝料請求の際には、相手の氏名と住所が必要になると言われています。
しかし、なぜ慰謝料の請求相手の住所まで必要なのか理由をご存知ない方もいるでしょう。
慰謝料請求の際に相手の住所が必要になる理由について見ていきましょう。
 

1.メールや電話での請求は無効になるのか?

 
慰謝料請求を書面ではなく、メールや電話で行いたいという方もいると思います。
メールや電話で慰謝料を請求するのであれば、相手の住所は必要ありません。
メールや電話で慰謝料請求することは可能ですが、後から言った・言わないのトラブルになる恐れがあります。
電話などの口頭による慰謝料請求はとくにトラブルになりやすいので注意が必要です。
 
また、メールであれば文面を残すことができますが、相手は偽造だと主張するかもしれません。
そのため、メールや電話ではなく、内容証明郵便という郵便物の内容や送付日などを証明できる郵送サービスを利用することが一般的です。
 

2.内容証明郵便を送付する際に必要

 
慰謝料を請求したという証拠を残すために内容証明郵便で慰謝料請求されることが多いですが、内容証明郵便で送付するには住所が必要です。
住所が分からない相手には送付できません。
 
内容証明郵便で送付すれば相手が郵便物を受け取ったのかどうかも分かるため、慰謝料請求が相手の手元へ届いたのかどうかを知ることができます。
 

3.裁判で請求するために必要

 
慰謝料請求は当事者同士の協議で解決しなければ、裁判所を介して請求することになります。
裁判で慰謝料を請求するには裁判所へ申立て手続きを行う必要があります。

その際の手続きの書類に、慰謝料を請求したい相手の氏名や住所を記載しなければなりません。裁判所はその情報を基に、相手へ訴状と期日の呼び出し状を送付します。
裁判所が加害者の住所などを探してくれるわけではないので、申立ての前に自分で住所を特定しておく必要があります。
 

慰謝料請求したい相手の住所が分からない場合の対処法

 
慰謝料請求に相手の住所が必要になる理由をご紹介しましたが、相手の住所が分からない場合にはどのようにすればいいのでしょうか?
慰謝料請求したい相手の住所が分からない場合にできる対処法は、次の通りです。
 

1.勤務先に送付する

 
慰謝料請求したい相手の住まいの住所が分からないものの、勤務先は判明しているという場合があるでしょう。
この場合、勤務先へ送付することも可能です。
 
ただし、勤務先へ送付すれば慰謝料請求のことが相手の勤務先の人にバレてしまう恐れがあり、相手が逆上してしまう恐れがあります。
また、勤務先へ送付したことで複数の人に慰謝料請求のことがバレてしまうと、場合によっては名誉棄損で相手から訴えられてしまうケースもあります。
そのため、勤務先へ送付する場合には弁護士へ事前に相談するなどして対処しておくべきでしょう。
 

2.探偵や興信所に依頼する

 
探偵や興信所に依頼すれば、相手の住所を特定できる可能性があります。
とくに相手に関する情報が少ない場合などは、探偵や興信所に依頼すべきでしょう。
ご自身で尾行などして相手の住所を特定しようと考える方もいるかもしれませんが、相手に尾行がバレてしまえば意味がありません。
 
また、不法侵入など違法行為に該当してしまうケースもあるので、安全に相手を特定するためにも探偵や興信所に依頼することをおすすめします。
 

3.弁護士に依頼して住所を割り出してもらう

 
弁護士には弁護士照会という法制度があり、事件について調査するために官公庁や公私の団体に必要な事項の報告を求めることができます。
そのため、弁護士に依頼すれば相手の住所が割り出せる可能性があります。
次のような情報があった場合、弁護士に依頼すれば住所を割り出すことができるでしょう。
 

①電話番号

 
慰謝料を請求したい相手の電話番号が分かっている場合は、弁護士照会制度を利用して携帯電話会社に情報開示を請求することができます。
ただし、その電話番号の契約者の情報になるため、会社が契約している電話の場合には相手の情報を割り出すことは出来ません。
また、多くの携帯電話会社が弁護士照会に対応していますが、LINE電話や楽天モバイルなどキャリアによっては応じてもらえないことがあります。
 

②メールアドレス

 
電話番号が分からない場合でも、メールアドレスが分かっている場合もあるでしょう。
携帯電話会社の発行するメールアドレスのものであれば、電話番号と同様に弁護士照会で契約者情報の開示請求を行うことができます。
しかし、Yahoo!やグーグルのような住所登録なしで使用出来るメールアドレスの場合は調査することが困難です。

 

③LINEのID

 
LINEをメッセージ交換の手段として利用している方は多いですが、LINEのIDが分かっている場合は弁護士照会で相手の住所の割り出しができるケースがあります。
LINE株式会社へ開示請求を行うことで、LINE登録時の携帯電話の番号を紹介することができ、その電話番号から契約者の情報を割り出すという方法です。
ただし、必ずしもIDから相手の電話番号が判明するとは限らないため、ケースバイケースだと言えます。
また、LINEのプロフィール名やトーク画面などからは相手の情報を特定することは出来ません。

 

④車のナンバープレート

 
慰謝料請求したい相手の所有する車のナンバープレートが分かっている場合、弁護士照会を利用すれば、自動車の登録事項等証明書を取り寄せることができます。
登録事項等証明書には車の所有者の氏名や住所が記載されているため、そこから慰謝料を請求することが可能です。

 

慰謝料請求の相手の住所がわからないからといってすべきではないこと

 
慰謝料請求したい相手の住所が分からないからといって、ご自身で相手に対して色々探ることや感情をぶつけてしまうようなこともあるでしょう。
しかし、そういった行為はトラブルが大きくなってしまう恐れがあります。
相手の住所が分からないからといって次のような行為を行わないように注意してください。

 

1.相手に直接聞く

 
相手の住所が分からないからといって直接住所を聞けばいいと考える方も多いかもしれません。
しかし、相手が慰謝料請求されたくないと考えている場合、住所は教えてもらえないと考えられます。
教えてもらえたとしても嘘の住所の可能性もあります。
 
もし慰謝料のことを隠して住所を聞き出して成功したとしても、相手が慰謝料請求のことを感付いてしまうと証拠を破棄されてしまう可能性もあります。
こうしたことから、住所はできるだけ相手に直接聞かない方が良いと考えられます。

 

2.自分で尾行する

 
相手の住所を割り出すために、自分で相手を尾行しようとするケースもあるでしょう。
この場合、請求する相手に顔が知られていれば、尾行がバレてしまう恐れがあります。
場合によってはストーカー行為や迷惑行為として通報されてしまう恐れもありますし、住居侵入などの刑罰に問われるかもしれません。
 
自分で尾行することはリスクも多いので、尾行は探偵や興信所に任せることをおすすめします。
また、電話番号やメールアドレスなど相手の住所を割り出せる情報があるのであれば、弁護士に依頼するようにしましょう。

 

3.相手を恐喝する

 
相手の住所が分からないからといって、相手を恐喝するようなことは止めましょう。
恐喝は犯罪行為です。
「住所を言わないなら会社にバラす」「慰謝料を支払わないなら家族に話す」などの発言は、恐喝罪に該当する恐れがあります。
 
恐喝罪が成立すれば10年以下の懲役になり、未遂でも処罰の対象になります。(刑法249条)
相手と直接話をすれば感情が高まって恐喝のような言葉を吐いてしまう恐れがあるので、相手と話をする際には冷静に話すようにしましょう。
また、こうしたトラブルにならないようにするためにも、協議や交渉は弁護士に任せるべきだと言えます。

 

4.嫌がらせをする

 
相手の住所が分からずに慰謝料請求が難しいような場合、腹いせで相手に嫌がらせをしたいと考える方もいるかもしれません。
しかし、嫌がらせをすれば、相手から名誉棄損やストーカー行為として訴えられてしまう恐れがあります。
 
そうなれば、反対に慰謝料を相手から請求されてしまうことになります。
また、嫌がらせの内容によっては刑事罰の対象になってしまうこともあります。
嫌がらせをするのではなく、慰謝料請求するための情報や証拠集めを優先させるようにしましょう。

 

住所以外に慰謝料請求の際に準備すべきこと

 
慰謝料を請求する場合には、相手の住所以外にも準備すべきことが複数あります。
慰謝料請求で失敗しないためにも、あらかじめしっかりと準備をしてから請求をするようにしましょう。

 

1.相手の氏名も必要

 
慰謝料を請求するのであれば、相手の氏名が必要です。
しかし、相手のニックネームなどは分かっても本名が分からないようなケースや、全く名前自体が分からないというようなケースもあるでしょう。
 
住所と同様に、一定の情報があれば探偵や興信所、弁護士に相談することで住所と同時に名前を割り出すことも可能です。
名前が分からないからといって焦らずに、相手を特定できるような情報探しを行ってください。

 

2.慰謝料を請求するための証拠集め

 
慰謝料を請求するには、慰謝料を請求することになった事由を証明するための証拠が必要です。
証拠がなければ、相手は自分の非を認めずに慰謝料の支払い義務はないという主張をする可能性や、慰謝料の支払いを拒否する可能性があります。
また、裁判で慰謝料を請求する際には証拠の提出が必要になります。
慰謝料請求を成功させるために、できるだけ多くの証拠を集めるようにしましょう。

 

慰謝料請求の際に必要になる証拠は、客観的に見て不法行為を立証できるような証拠が有効です。
例えば不倫慰謝料の請求であれば、ホテルに出入りしている写真や肉体関係のあることが分かるメッセージや写真などが挙げられます。
貞操権の侵害の慰謝料請求であれば、相手が独身と偽っているメッセージ内容や肉体関係を証明できる証拠が必要です。
どのような証拠が有効なのかどうかの判断は、弁護士に相談すると良いでしょう。

 

3.慰謝料の金額を決める

 
慰謝料の請求をするには、慰謝料の金額を決める必要があります。
あまりに高額すぎる金額では相手も支払いを拒否するかもしれません。
また、低すぎる金額で請求をして合意に至り、その後に慰謝料が低すぎたと再度請求することはできないので金額設定は慎重に考えるべきです。
 
慰謝料の金額には相場があるので、弁護士に相談して相場を聞いてから請求する金額を決めることをおすすめします。

 

4.示談内容について検討する

 
慰謝料を請求して相手と示談をする際には、慰謝料の金額だけではなく示談の条件なども設定することができます。
不倫慰謝料請求の場合であれば、不倫関係の清算や、再び不倫関係になった場合のペナルティなどを定められます。
どのような条件を設定したいのかあらかじめ検討しておき、示談の際に相手へ伝えられるように準備をしておきましょう。

 

5.弁護士に相談する

 
慰謝料請求は自分で行うこともできますが、弁護士に依頼すれば代理人としてあなたの代わりに慰謝料を請求してもらえます。
相手の名前や住所を特定するサポートだけではなく、書類作成や手続き、相手のとの交渉など全てを任せられます。
 
とくに慰謝料請求では相手と交渉することは、被害者にとって精神的負担が大きいものです。
弁護士に依頼すれば相手と直接会うことなく慰謝料請求することができ、裁判になっても全てを任せられるので精神的負担を軽減させられるでしょう。

 

まとめ

 
今回は、慰謝料請求したい相手の住所が分からない場合の対処法について解説しました。
 
慰謝料請求には相手の氏名と住所、そして慰謝料請求する事由の証拠が必要です。
氏名や住所は一定の情報があれば、弁護士に依頼することで特定することができます。
まずは無料相談などで弁護士に相談をし、相手の情報の特定の可否について確認してみてください。

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